国立大学法人福島大学

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研究概要

松川事件の背景と実相

戦後の占領下における「経済復興」政策およびほぼ昭和30年代にその軌道が確定する戦後の対米従属的再版資本主義体制の強行は、狭く経済のみでなく、立法・行政・司法・地方自治の諸機関ほか、軍事・警察機構など体制の全般にわたっている。これらのまさに国策の強行は松川事件の背景として密接な関連をもつ。人員整理など直接的な契機と合わせて、事件そのもの真相解明を行う。
 

松川裁判

松川裁判は、無罪確定後の国家賠償訴訟確定判決が明示するように、政府の策謀による冤罪=国家犯罪である。それ故に、松川裁判は、刑事事件の捜査・公判審理・判決の一連のプロセスにおける負の検証材料として、とりわけ重要性を持っている。
捜査方法や取り調べにおける「自白」の問題性、戦前・戦後の司法の制度と人事における継続と「改革」、「司法官僚(調査官を含む)」の制度と実態、新旧刑事訴訟法等の比較、弁護団の構成と役割分担、証拠をめぐる法廷技術、諸判決の論理と矛盾、趣意書の分析などのほか、国家賠償訴訟・判決も含めて、松川裁判それ自体について考究する。
 

松川救援運動

松川救援運動は、現地調査活動を含む「公正裁判」を求める裁判支援運動と被告・家族への支援運動に大別できる。それらの運動の機動力は何であったかの解明、およびその運動の生成と展開過程における諸課題、それらの解決の手法の実相とその組織論的考察を行う。
 

出版・報道機関の諸相

松川事件についての文化人の役割はよく知られているが、特に救援運動の初期における文化人の位置や文化人のネットワークについては、なお解明の余地がある。また、「松川」への関与と文学作品との関連性についても検討する。
また、事件・捜査・裁判・判決などについての報道機関の報道内容の検証は、大きく立ち遅れている。報道内容の妥当性、誤報ないしは予断報道の要因、報道機関の位置などを研究する。